雨と軽自動車と私

昨日は朝から晩までずーっと雨。雨も嫌いでは無いんだけど、程度がありますよね。雨音に味を感じるのはシトシト降る程度まで。車のワイパーが8ビートを刻みだすと、もう煩わしい。

雨とか雪っていうのは人の色んな記憶を呼び起こしますが、雨の日に結構思い出すのは親父自家用の軽自動車でして。実家は離島なので、ロクな交通網が無くてですね。いつどこを走ってるかわからないタクシーとか、高っかい高っかい路線バスしかない。中学高校も近所でない事が多いので、徒歩か自転車。本当に遠方の生徒がバス使うかどうかっていう感じ。意外にバスのハードル高めなんですね。徒歩or自転車民にとっては、雨の日に親のマイカー送迎があるか無いか、これが生命線。ちなみにうちは親父が現場仕事なので、雨の日は大体休み、送迎有。

高校の同級の女の子で、遅刻を挽回するため親に港から港へ漁船で送ってもらうという追い込まれた亡命者みたいな奴も居ましたが、それは例外中の例外。鳥羽一郎の新曲かよと。

ただそんな車の送迎も一つ難点があって。

車内が生臭くて仕方ない』っていう…(笑)

昭和とか平成前半の安い車って臭くないですか?(笑)シートの質なのか何なのか。田舎の中高年は意外とシャレが通じませんからね、『おい、この臭い車どうにかしろ』と言うのはなかなかのギャンブルジョーク。送迎打ち切られたらヤバイですから、黙って有難く送迎をしていただくという土下座外交。もうそれだけで親にちょっと頭が上がらないんですね。

今となっては僕も仕事でよく車を運転しますから、雨の日に昔ほど臭くない車のハンドルを握りながら、『親父も毎度毎度、俺の送迎面倒くさかったろうなあ』と。雨の日の生臭い軽自動車と、素面で無愛想気味な親父が思い出されて感慨に耽る事もあるわけです。

ちなみに、そんな必死に送迎してもらわないといけなかったのか、実際通学何キロあったんだ、島感覚で遠く感じるだけなんじゃないかと暇つぶしに計算したらですね。

実家~高校⇒2.4km

実家~中学校⇒同じく2.4km

神戸に置き換えると、三ノ宮駅から神戸駅とほぼ同等ですね。これは、もしかして………。

 

全然歩けたね……。