私だけの十字架(解決編)
そんな怪文書。
封筒はまさかの手書きという真心こもったイカレポンチ。中の本文は一応Word。この時点で滲み出るアホさに困惑しつつ、まず観察。
【証拠品その1:封筒】
『神戸』は癖が一致。しかし実はボカシの中に問題。宛名と差出人、字が結構違うんです。
一瞬、別の人間が書いた?と思うぐらい。
計算ずく?メンタルと集中力バラバラな犯人が、何かの事情で表裏の記載の日を分けた?
【容疑者】
色々考えた上。
- 容疑者A:現役職員。職場を良くは思っていない。山田との関係は良くも悪くもなく、普段の字の感じを思い出しての印象と、この人やったらかなりビックリする枠
- 容疑者B:施設OB。内外トラブルが多く、最後の最後まで揉めて昨年事実上の解雇。しかし対立の相手はあくまで施設。山田側に吹っかける動機は無いはず…。それが謎すぎるが、お前以外なら心底ビックリする枠
【証拠品その2:連絡ノート】
バイト先の施設には報連相用のノートが存在。
事件解決の手掛かりはこのノート。しかしそれは完全に他社の物…さすがに撮影するのは憚られたが…男たるもの、会社と社長を舐められて黙っててはいけない。
内容分からないよう切り出して、筆跡を頂く。
うん…
何か、封筒の字と違う…。
走り書きのノートと、アホがドキドキしながら作る怪文書では綴る字が違う。そらそうだ。
【もう一度整理】
ぶっちゃけ最初からBが怪しいとは睨んでるんです。トラブルと、グレーな疑惑も数知れず。週1バイトの身では職員の噂も話半分に聞きますが、Bに絡む話は説明付かない不気味なリアリティ持った噂があるのも事実。
囁かれる噂がマジなら…サイコパスやなと。
今はBが怪しい。しかし怪しいだけ。
何でもいいから、納得する材料が欲しい。
とにかく、一つ一つ整理。AとBを分けよう。
- 書類は作れても、封筒のPC作成はしなさそう(これはAもBも)
- 差出人に『介護職員一同』の名前を使う→介護に恨み(辞めた経緯からも断然B)
- 山田が会社同士の公認でバイトに入ってることを知らない( Bと仕事以外の会話はしなかったので、山田の素性を知らない)
- 山田の退職を知らない(OBしか無い。怪文書無くてもあと1か月で辞める笑)
- 文書の日本語がアレ(B&B&B)
(👆関係ないけどB&B)
(👆もっと関係ないけどCCB)
(👆どさくさの鬼岳(五島市))
でも封筒とノートの字が違う。癖…漢字の癖…漢字?いや、漢字やなくても別に…?
……数字や。
封筒だけ手書きのアホだけに、詰めがタピオカミルクティー(👈甘いと言いたい)。
漢字の字体は変えても、数字の癖は残っていた。表も裏も、同じ癖の『6』『3』
さあ。あとはノートで筆跡を…。
Aが書く3は…
全く違う!
Bは⁉︎
やあ。会えて嬉しいよ。
容疑者Bこと
『和田』